毎日がワークショップですね。

それから学習臭いところから離れる方がいいかなと思うんですよ。学校は何かに導こうとするし、こどもにこういうことを分かってほしいというゴールを決めちゃたりもする。ほんまに優秀なこどもってルールから外れて遊べる子だから、やっぱり「遊び」って何かをもうちょっと考えた方がいいと思うんすよ。いま質問からちょっと離れてます?

全然いいですよ。

たとえば、こどもと遊園地行くでしょ。で普通にアトラクションやって楽しかったっていうのは、全然遊びじゃなくて単なる消費なんですよ。お金使ったっていうだけなので。

カツキさんは遊園地行くんですか?

無茶苦茶行きますよ。たとえばディズニーランドなんか1時間待つじゃないですか。

待ちますね。

あの待つ時間がすごく重要で、あそこでどう遊ぶかじゃないですか。アトラクションがおもしろいっていうのはもう負けなんですよ。アトラクションよりも並んでる時の方がおもしろくなきゃ遊びじゃない。常に、こどもと親、こどもと大人は勝負なんですよ。大人がこどもに何かを教えるとかじゃなくて、勝負をしないとおもしろくないっすよね。

こどもも大人が勝負してるなっていうのは分かるものですか?

そうですね。勝負してないときって全然ワクワクしないもん。それがさっき言った学習臭いっていうことなんですよ。大人が導こうとしたら、こどもは従うことだけなので。やっぱり勝負した時に楽しくなると思うんすよね。

遊園地に行って、アトラクションに対しても勝負してるわけですよね?

アトラクションに対して勝負するっちゅうことが、こどもに勝負するっちゅうことですよ。

たとえば娘さんと遊園地の話しをした時、アトラクションのことでなく待ってた間にやった遊びの話しになるわけですか?

そうなったら勝ちですよね。あの乗り物おもしろかったねというより、並んでる時に全員にあだ名付けたのがおもしろかったとか、そっちになった時に、ああ勝ったなと思うよね。そういうのってこどもの時に体験してると、消費することと遊ぶことの違いの実感が分かると思うんですよ。どんだけ従うということから外れて、工夫したかっていうことで、豊かさが違うと思うんですよね。従うっていうことはクセになる。すごく楽だから。要するに思考停止したらいいから。

やはり思考停止してしまう人が多いと思いますか?

あんまり人のことは分かんないですけど。こどもの頃、なんでみんな人の言うことをちゃんとやるんだろうと思ってたんですよ。みんな学校ちゃんと行くし、法律にも従うじゃないですか。でも僕は何かおかしいなと思ってたんですよ。居心地悪かった。たとえばプロレスとか見ていて、場外乱闘とかあるじゃないですか、場外乱闘は楽しいじゃないですか。プロ野球でもデッドボールかなんかで乱闘になるのが、おもしろいじゃないですか。

おもしろいですね。最近見ないですけど。

そうなんですよ、最近見ないでしょ。そういうルールから外れたことをめちゃ面白がってるくせに、なんでダメって教えるんだっていうね。楽しいのに。でもルールの中でおもしろいことをする技術すごいと思うんですよね。

ルールを守りながら?

ええ、ある意味場外乱闘って安直だと思うんですよ。ルールを守りつつ、かつおもしろいというのは、上質だと思うんですよね。たぶんいまはみんな頭いいから、そっち行ってると思うんですけど。たとえば授業をさぼってどっか遊びにいくとすごいワクワクするし、修学旅行で消灯時間過ぎてるのに起きててこそこそやってることもすごく楽しい。ルールから外れたところがすごく楽しいじゃないですか。

そうですね。記憶に残っているのはそういう部分ばかりですね。たとえばヤンキーとかもルールから外れる人ですけど、カツキさんはそっちには行かなかったんですか?

その方向には全然行かなかった。ヤンキーもルールに従ってる感じなので、同じように見えてましたね。優等生とヤンキーのやってることは、振り子の原理で向こう岸だけども同じことというかね。ヤンキーというルールとか、見栄えとかを重んじるから。服装とかも決まってるし。要するに思考停止なんですよ。自分で考えないという決断ですよね。だからもう寂しい感じですよ。こどもの頃は。

そうでしょうね。大体どっちかだったりするじゃないですか。

そうですね。大多数が学校に従うかヤンキーになるか。寂しい想いをする中、自分とよく似たやつは何人かいたんで、ものすごく励まし合いましたね。よく一緒に遊んでましたよ。そのどっちにも行けない奴らと。

集団の中でこどもたちもカツキさんが思ってたようなことを感じてる子もいるはずですよね。

今の方が選択肢がいろいろある分、いろんな価値を認める分どうしようというのがあるかもしれないですね。僕の時はある意味分かりやすかったんですよ。具体的にマンガ家になりたいという目標も持っていたし、優等生とヤンキーという構造もはっきりしてたし、どっちかっていうと僕は楽だったんですよ、人生の歩み方としては。 状況は辛かったけれど、方向としては楽だったんですよね。今は目標を失ってるこどもたちが多いと思う、親も見失ってるから大変だと思いますね。

何でもできるから何もできないというか、選べない。

選べないというのはあるでしょうね。切羽もつまってないでしょうし。    

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